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電流測定システム

システムというほどのことはないが、INA226を使って、40Vぐらいまでの電流を測定したい。会社の電源アナライザが一時期使えない時期があって、USBメータを改造して電流と電圧を見て業務をしていたが、案外便利だったので、基板設計をして2、3増産してみようと思う。製作記事

USBメータ改造の試作版

回路構成

ブログにも書いたが、INA226はVBUS電圧が36Vまでとなっているので、40V以上の電圧測定には、工夫が必要である。VBUS電圧端子は入力Z=830KΩであることと、流入がある程度あるので、分圧して入力するとすれば、数十K以下、誤差考えると数KΩ以下で分圧する必要があり、消費を使いすぎていて現実的ではない。会社でやったときは100K/100Kで分圧して下側を830Kでパラにした計算値で補正したが、使えているがこれは面倒。830KはTyp.のみ参考地で記載されているがmin/maxは規定されてない。自画自賛工作だから、いいっちゃいいが気に食わん。

そこで、オペアンプのボルテージフォロワでインピーダンス変換をしている。ここでも、オペアンプの電源電圧が有限であるという制約がある。使いたい電圧も無限ではないが、最低でも42Vは測定できていたい。単電源のオペアンプでは32Vぐらいが限界のようで、30Vぐらい超えたらツェナーでバイアスするような構成も考えられるが、今回は、両電源オペアンプの高電圧タイプを片電源で使うことで対応した。

いろいろ探したが汎用的なもので安価なものでは、NJM2147が探せた。。±28Vなので、片電源で56Vまで入力できる。同相入力電圧が上下で2V減じられるが、今回は分圧して電源電圧の中間電位を入力するので、問題ない。これで、基板設計、基板発注し、部品発注しようとしたところ、RSで在庫0になってしまい、入手困難部品で発注キャンセルされてしまった。再度探したところ、同じJRCのNJM5532を探せた。ただし、±22Vに落ちる。実際使用する電圧はばらつき含めて43Vぐらいなので、良しとすることにした。44V超える場合は、アンプの電源入力に4Vのツェナーでもかませればいいでしょう。

電源

USBメータを改造したのでは、電源はUSBから取っていたが、それだと自立できない。

INA226は3.3V駆動であることと、使おうとしているタッチ液晶モジュールが5Vを必要とするため、入力でもらう電圧を拝借してBuckコンバータを構成して5Vを生成しFRDM基板にいれてやり、FRDM内部のLDOにて3.3Vを生成する形をとる。LDOのリプル除去を当てにしてスイッチングノイズによるAD誤差を最小に抑えたい。Buckコンバータは小型で50V以上の耐圧のものというと、RohmやSemtechにもなく、MPSにSOT23-6というPkgのMP2456が見つかった。耐圧50Vである。耐圧55Vで、SW周波数が480KHzに落としたものがMP2459であり、RS価格では同じだったので、L小さくできそうなMP2456を使うことにする。

出力定格は0.5Aで、無効電流=0.85mA、45V→5Vの高圧を考えると、On時間は10%となる。以降は単純計算であるが、

  • SWオンRds=1Ωはスペック記載値であるが、これはTypであり、温度上昇とともに2倍に上がるとすると2Ω。
  • Tjを100℃以内に抑えたいとして、Ta=40℃とすると、θja=220℃/Wから、許容される損失は0.27Wとなる。(Tj-Ta)/220
  • 動作時の無効電流は0.85mAであり、45Vでは、37.4mWとなる。
  • SWオンに許される電力は0.27-0.0374=0.23Wである。
  • 先のオン抵抗から、平均出力電流がオン時のSW出力電流になるから、約1Aの余裕があり、スペックの0.5Aは大丈夫そうである。
  • 実際には、SX032QVGA008基板のバックライトが消費が大きく、フルで0.15A程度必要で、それにmbed分があり、約0.2A流せればよいから、一応辻褄はあってる。
  • SW周期は1.2MHzであり、周期830ns、Duty=83nsとなる。Ontimeの最小が50nsであるから、これも破たんしてない。

電流検出

IN226の電流検出は、ドレイン側(負側)に入れてやることで解決する。電圧測定と電流測定は独立しており、電圧測定はダメだったら外せばいい。。欲しいのは電流測定値である、と一応、言い訳もしておく。

後日談

アンプが熱い。燃える温度ではないが、Typで消費が9mA@無負荷であるので、24Vで約0.24Wである。電力定格内ではあるがTjはそれなりに、、、と言うことなのだが、電圧は見ないでもいいので電流だけで計測するように変えておいた。ぶー。

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